AIRFIX 1/72 ショート ツカノ T1
ショート ツカノ(SHORTS TUCANO)T1はイギリス空軍のターボプロップ複座初等練習機で、ブラジル エンブラエル社製EMB-312をイギリスのショート社がライセンス生産した機体です。 このイギリス向けバージョンでは再設計された機首にパワーアップしたエンジン(ギャレットTPE331-12B)が搭載されています。 プロペラは4翅となり、胴体下にはスピードブレーキが追加され、翼端形状も見直されました。 EMB-312のキャノピーはフレーム無しの一体型でしたが、本機ではフレームを追加して強化されており、射出座席はマーチンベイカー社製8LCを装備しています。
本機は高性能と経済性を兼ね備えていたことから、それまでのジェットプロボスト練習機を更新するイギリス空軍の要求に対する激しい競争を勝ち抜いて採用されました。 本機は1988年中頃にCentral Flying Schoolに始めて配備され、後に130機がFlying Training Schoolに配備されました。
製作の記録です。インパネはデカールですが、サイドコンソールには細い黒テープを貼った上に適当に色を置きました。
パイロットフィギュアの彫刻は良好ですが、膝から下は省略されています。
機首には鉛の錘を目一杯仕込ますが、プロペラの軸受を通すために3mmのパイプの周囲に板状の錘を巻きました。
プロペラ軸は0.8mm真鍮ロッド、軸受は1.2mmパイプ、ストッパーは直径を抑えるために0.28mmの真鍮線を巻いてます。
キャノピーと胴体間は摺り合わせが必要でした。発生した隙間は前方に寄せてプラ板をシムにします。
主翼下面と胴体に隙間ができます。前方は伸ばしランナーと溶きパテ、後方は光パテで埋めました。
ラインはもともと凹ですが、少し深めに掘り足してます。
ここからは完成品です。
1997年Linton-on-Ouseに有るイギリス空軍のFlying Training Schoolに所属する機体の仕様で完成しました。
機体の塗色指示はグロスブラックでしたが、趣味でミッドナイトブルーを塗りました。
ギャレットTPE331-12Bの1,100馬力で回しております。
プロペラの塗装パターンは結構複雑でしたのでマスクして塗りました。
仕上げには光沢クリアをスプレーしましたが、このとき機首の防眩塗装部はマスクしておきました。
胴体付け根の歩行帯は光沢クリアの後で水性のつや消しクリアを筆塗りしてます。
排気管の出口は開口してやりました。
排気管の溶接跡は伸ばしランナーで再現してみました。
機首前縁の白い部分は着陸灯だと思うんですが、クリアパーツが準備されてませんでした。
クリアへの改造は面倒でしたので白を塗ってUV接着剤でコートするに留めました。
重心位置は主脚の位置ギリギリですので、尻餅姿勢から自力では復帰出来ません。