ハセガワ 1/72 マクドネル・ダグラス AV-8B デザート ハリアー
世界初の実用STOVL攻撃機として1960年初めに登場したハリアーは上陸支援戦闘機としてアメリカ海兵隊に注目 されAV-8Aの名称で採用されました。しかしペイロードと航続距離不足による運用上の問題がなかなか解消され ず、AV-8Aの発達型が長らく求められていました。そのような状況下に登場したAV-8Bはアメリカ海兵隊の戦術 要求を満たすべく大幅な能力向上が図られていました。
主翼は大型化され、断面がスーパークリティカル翼型となり、主翼付け根にLERX(前縁延長)が設けられて空力的 な改善が図られました。しかも複合材の多用により重量の増加は最小限に抑えられました。主翼下の補助車輪は 翼端から中央部に移動され、翼下のハードポイントが2か所増やされています。一方アビオニクスにも大幅な近 代化が図られ、機首にはA-4Mスカイホークで実用化されたARBS(角速度爆撃システム)が装備され兵装投下精度が 格段に向上し、さらに多目的ディスプレーとHOTAS方式の採用に加えキャノピーが大型化されて広い視界を得て操縦 性も高められました。
他には空気取り入れ口の改良や、前排気ノズルにゼロスカーフ・ノズルを採用して推力効率を高め、新たに設け られた引き込み式の前方フェンスと大型化した従来からの取り外し式ストレーキによりVTOL時の地面反射ジェッ ト揚力を有効に利用できるようになりました。1985年、VMA-331に対して最初の実戦部隊配備が行われました。
製作の記録です。コックピットから始めました。
主翼は後縁から先に接着しました。
胴体下面にはガンポッドを搭載させますが、下面のカーブとしっくりきませんでしたので、
下面に両面テープでサンペーを貼って、摺合せしました。完全にはフィットしませんでしたが、ましにはなりました。
主なコンポーネントの組み立てとサンディングが終わりましたので、塗装に掛かります。
胴体内の3本の梁が見えますが、前後の2本は排気管を支えるポリキャップの脱落防止部品で、
中央の1本は胴体幅を広げて主翼下面の間隔と合わせるための梁で、ランナーを切ったものです。
キャノピーの断面形状をΩにするために組金型が使われています。
そのため中央にパーティングラインが入りますので、周囲をマスキングテープで保護してヤスッて磨いて処理します。
主なコンポーネントの塗装とデカール貼りが終わりました。
ここからは完成品です。
組み上げて半光沢クリアーをスプレーして完成です。
湾岸戦争に参加したアメリカ海兵隊 第231海兵攻撃飛行隊 エースオブスペース 仕様で仕上げました。
下面も含めた機体全面が二色で迷彩塗装されています。
キャノピーの破砕用火薬コードはデカールがモールドに合いませんでしたのでデカールを剥がして白鉛筆で塗りました。
武装のマーベリックはキットには付属してませんので、ハセガワのエアクラフトウエポンから持ってきました
胴体下のガンポッドは左側が機関砲で右側は砲弾のマガジンになっています。