モノクローム 1/35 スペイン陸軍戦闘偵察車 VRC-105 チェンタウロ
チェンタウロ戦闘偵察車(B1 Centauro)は、イタリア陸軍の制式戦闘偵察車(装輪装甲車・装輪戦車)です。 1984年から開発が開始され、1987年に最初の試作車が完成し、1991年から部隊配備が開始されています。 本車両は戦車と装甲車とのハイブリッド的な性格を持っているため、ギリシャ神話に登場する半人半獣のケンタウロス(Centaurus)に因んで命名されています。
イタリアは国土が南北に伸びた半島(イタリア半島)で海岸線が長いため、全ての海岸に兵力を配しておくのは難しいという事情があります。 そこで、北部に主力戦車などの重装備部隊を配置し、南部には機動性の高い軽装備部隊で対応する防衛方針をとっています。 チェンタウロは有事の際には高速道路などを利用して重装備部隊より先に戦力を展開させることを狙った車両で、重量が増える防御力は妥協しても火力と機動力を重視した設計となっています。
スペイン陸軍に採用されたチェンタウロにはVRC-105の名称が与えられました。 オリジナルと比べると幾つかの改修が施されており、車体が延長され、前面にはボルト留めの装甲が追加され、砲塔後部には荷物のためのバスケットが備えられています。
製作の記録です。車体底面の車軸回りを組み立てて塗装しました。
車体上部に装甲板を貼りましたが、上のように隙間が出ましたので、下の赤枠のように
隙間に伸ばしランナーを貼り、溶接跡に見えることを狙って小さなタガネで加工しました。
砲身の取付部はそれなりに渋いのですが、念のためカウンターウエイトで重心を調整しました。
砲塔上面の不要なモールドを削り、不要な穴を埋めてます。
マスターモデラーズのVol.69によるとこのキットはスペイン陸軍と本家イタリア陸軍の
仕様が混在しているようで、この記事に従ってスペイン陸軍仕様に修正したものです。
装備品組み付けの途中ですが、ここで一旦光沢クリアをスプレーしてデカールを貼りました。
オレンジとレッドのテールランプには下地としてミラーフィニッシュを貼ってみました。
ここからは完成品です。
つや消しクリアをスプレー、ウェザリングして完成です。
雑誌を参考にしてスペイン陸軍仕様で仕上げました。
車体にはMr.ウェザリングカラーのステインブラックでフィルタリングしました。
車体下部にはウェザリングスティックとウェザリングマスターを使ってます。
砲塔後部のバスケット下部の短い物干し竿のようなものはアンテナケースで、スペイン軍仕様とするために
真鍮パイプに(イタリア軍仕様の)キットオリジナル部品の両端を切り取ったもので自作しました。
これで最大仰角です。防盾カバーはプラ部品ですが、裏側をテープで貼っただけなので砲塔は可動です。
バックミラーの鏡にはミラーフィニッシュを貼ってあります。