ピットロード 1/35 陸上自衛隊 82式指揮通信車
陸上自衛隊初の国産装甲装輪戦闘車両である82式指揮通信車はCommand and Communications Vehicleを略して「CCV」と呼ばれ、砲列と大隊指揮所の指揮、通信をスムースにコントロールする為に開発されました。 開発は三菱重工、生産は小松製作所によって行なわれ、愛称は一般から公募されて「コマンダー」となりました。 制式採用は1982年で、1933年に帝国海軍陸戦隊用に採用された93式装甲自動車以来、約50年ぶりの国産装輪AFVの装備化でした。
本車は部隊の指揮に必要な通信機器を装備した6輪駆動車で、2名の操縦担当と4名の指揮通信担当の幕僚6名が乗車します。 車体前部に操縦席と助手席、中央左側が機関室、右側が後部への通路、屋根の高くなった後部兵員室に6名の指揮通信要員を収容するよう設計されています。 本車は武装としてルーフ上に12.7mmのM2機関銃1丁を装備しており、必要に応して運転室上部にも62式7.62mm機銃を装備できます。 本車のエンジンは、通称V10と呼ばれる90度V型10気筒4サイクル水冷ディーゼルエンジンです。 足回りは6輪駆動で前4輪のステアリングにより、従来の装軌車輌では望むべくもない軽快な走行性能を実現しています。 ちなみに、本車は高速道路を走行できる初の日本製AFVです。
本来の目的のほか、最近では国内の災害派遣や海外へのPKO活動にも出動する様子が度々メディアを通して知られるようになっています。 全国の普通科連隊及び特科連隊等に配備されており、同じ6輪駆動の「87式偵察警戒車」とは部品の共通化も図られ、本車をベースに開発された「化学防護車」も本車のファミリーです。
製作の記録です。エッチングパーツが4枚付属してます。左の1枚はオリジナルですので組み方は組説に描かれてます。
中央の2枚と右の1枚はLion Roar製で本来はアフターパーツらしく、組説とは別に専用の説明書が入ってました。
このアフターパーツの殆どはキットのモールドを削ってから接着する必要があります。
型抜きの関係か一部のハッチは別部品になっており、車体に穴を開ける必要があります。右は付けたところです。
完成後はあまり見えない操縦席もエッチングパーツてんこ盛りです。
左右の箱状のパーツの側面はオリジナルですが、床と背面の壁はアフターパーツです。
操縦席を組み立ててウェザリングしました。
インパネはメーターが印刷されたフィルムをアフターパーツで挟んでいます。
サスペンションを組んでOD色を塗りました。車軸は左右を貫通する金属シャフトです。
滑り止めはアフターパーツ、左右の昇降用のステップはオリジナルを使いました。
リアハッチの方はアフターパーツです。
筆塗りの邪魔になりそうなパーツは塗ってから着けますが、削るべきところは先に削りました。
迷彩塗装して、下地に光沢クリアをスプレーしてデカールを貼りました。
牽引ロープを車体に留めるためのフックのエッチングパーツを18個接着しました。
取り付け位置にはもともと小さな凸がモールドされてましたので、これを削ってます。
ただ削るだけだと位置が分からなくなるので、目印に0.3mmの穴を開けておきました。
操縦席の窓枠とカバーを付けて、マルチグレーでウォッシング、墨入れしてつや消しクリアをスプレーしました。
窓は透明なフィルム製で、ワイパーはエッチングパーツです。
12.7mm M2機関銃です。
62式 7.62mm機銃です。
ここからは完成品です。
ここから先の完成品画像はクリックすると1.5倍のサイズで見ることができます。
ホコリ汚れを追加して、武装とホイップアンテナ、バックミラーを付けてフィギュアを作って完成です。
陸上自衛隊 第11旅団第11特科隊所属車両のマーキングです。
上面のハッチは開閉可能です。
部隊マークのデカールとOVMが被ってしまいました。デカールはもっと前方に貼るのが良かったかも。
バックミラーにはミラーフィニッシュを貼ってます。
灯火やウィンカーと窓にはアクリルのクリアを重ねてます。
ホイップアンテナは伸ばしランナーです。