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タミヤ 1/35 陸上自衛隊 74式戦車

戦後初の国産戦車である61式戦車の後継として、数々の新技術を盛り込んで登場したのが74式戦車です。 武装は61式の90mm砲から大幅に強化され、L7型51口径105mm戦車砲となりました。 この主砲が避弾経始を考慮した低くなめらかな砲塔に搭載され、レーザー測遠機、弾道計算機、全電気式2軸安定装置、さらにアクティブ式暗視装置と赤外線投光器が組み合わされ、昼夜を問わず正確な射撃が可能となっています。 74式戦車の大きな特徴となっている車体を前後左右に自由に傾けることができる油圧式懸架装置は、正確な射撃を助けています。 この装置により地形を利用した有利な条件での射撃が可能になりました。 また砲塔上にはM2型12.7mm対空機銃が、主砲と同軸に74式機銃が、それぞれ副武装として装備されています。

走行装置としては720馬力の10ZF22WT型空冷ディーゼルターボエンジンと、前進6段、後進1段のMT75型変速操向装置が装備されています。 現代戦に欠かせない密閉与圧式のNBC防護装置や車長用ハッチに取り付ける潜水渡河用シュノーケルも装備されています。 砲身には発射時の熱で砲身がひずむことを防止するためのサーマルジャケットが装備されています。 また、演習時にはレーザー光線で射撃の判定を行うレーザー式交戦訓練装置が使用されます。

長らく陸上自衛隊の主力戦車の座にあった74式戦車ですが、90式戦車、10式戦車、16式機動戦闘車等の登場で、退役が進んでいます。

製作の記録です。
TYPE74TANK_Z11.jpg(158941 byte)
黄色で囲ったのは車体上下の前後に有る爪と受けの部品で、車体上下が着脱可能になります。
もともとモーターライズのキットだったようで、電池交換のための構造だと思われます。
フェンダーの裏側はがらんどうですので、何かのパッケージだったプラ板で塞ぎました。透明なのはたまたまです。 TYPE74TANK_Z12.jpg(132644 byte)
車体を前後左右に自由に傾けることができるように、四隅の荷重輪サスアームの角度を変えられるように加工します。
0.5mm厚のプラ板に2mmナットを仕込んで、糊代用に3mm各棒を接着したものを用意します。 TYPE74TANK_Z13.jpg(133987 byte)
車体側のアーム軸受には2mmで開口(見えてませんけど)して、上記の2mmビスが入るような位置で固定します。
このビスを適度に締めることで軸を押さえます。このとき0.5mm板が曲がらないように針金で補強しました。
誘導輪軸はモデルカステンSK-52連結可動履帯に付属していたパーツに交換して、ポリキャップが車体内側の側面
にきつめに当たるように針金で押さえます。ここは荷重輪ほど力が掛からないので、より簡素な構造にしました。 TYPE74TANK_Z14.jpg(227095 byte)
SK-52連結可動履帯の組立に掛かります。ダブルになったピンを履板上下で挟む構造です。 TYPE74TANK_Z21.jpg(122716 byte)
履帯は最終的にループにしないといけませんが、普通にピンを挟んで履板を接着するのは面倒そうですので
結合ピンの部品から軸を切り飛ばして、両端と中央の部品に穴を開けて、0.6mmの洋白線で軸を作りました。
最後に、この軸を差し込んで固定する作戦です。 TYPE74TANK_Z31.jpg(165931 byte)
下回りの工作が終わりました。金属軸に置き換えても、履帯の最終結合は手間でした。 TYPE74TANK_Z32.jpg(149798 byte)
デカールの下地は光沢クリアをスプレーすることが多かったのですが、今回はコンパウンドで磨いてみました。 TYPE74TANK_Z33.jpg(160313 byte)
車体上の装備(突起)を組み付ける前に全体につや消しクリアをスプレーして墨入れ、デザートイエローで
軽くウェザリングし、使い古しの歯ブラシで磨いてやりました。予備履帯や工具箱はこの後で組み付けてます。

ここからは完成品です。

TYPE74TANK_UFR.jpg(129619 byte)
全て組み上げてウェザリングマスターのライトサンドを擦りつけて完成です。 TYPE74TANK_UBL.jpg(127309 byte)
陸上自衛隊第71戦車連隊第4中隊のマーキングで仕上げました。 TYPE74TANK_LUF.jpg(116762 byte)
冬季装備対応のキットですが、通常迷彩仕様としました。 TYPE74TANK_RFU.jpg(112264 byte)
砲塔の後部と砲身の付け根に付いている装備が交戦訓練装置(ヒットインジケータ)です。 TYPE74TANK_FLS.jpg(107011 byte)
窓が垂直になっているペリスコープは裏をクリアブルーで塗った透明プラ板で窓を再現してます。 TYPE74TANK_BRS.jpg(100320 byte)
ホイップアンテナは0.55mmの針金で、角度を変えられるように基部を加工しました。 TYPE74TANK_LFD.jpg(106920 byte)
四隅の転輪のサスアームの角度を変えて、前を下げてみました。 TYPE74TANK_RBD.jpg(109679 byte)
こっちは後を下げた状態です。 TYPE74TANK_RRD.jpg(109074 byte)
左右独立ですので、右を下げてみました。 TYPE74TANK_W61.jpg(211329 byte)
61式と並べてます。74式の方がサイズは少し大きいですが、背は低くなってます。

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