タミヤ 1/35 ドイツ軍重戦車 Sd.Kfz.181 E型 タイガーI
1942年末、T34やKV戦車に苦戦を強いられていた東部戦線、そして米英軍の物量に後退を続けていた北アフリカ戦線にそれまでのIII号、IV号戦車とは一線を画す強力な主砲、そして分厚い装甲を備えた戦車が姿を現しました。 これこそ前線のドイツ将兵が待ち望んでいた新型戦車タイガーIでした。 ヘンシェル社が後世に名を残すこの戦車の開発を命ぜられたは1941年5月末のことでした。 それも既に開発が進行中のポルシェ設計事務所との競作でした。
ヘンシェル社の設計案は最大装甲が100mm、側面80mmの角型車体を片側8本のトーションバーと24個の転輪で支える手堅いものでした。 主砲と砲塔はクルップ社がポルシェ案車体用として新たに設計した56口径88mm戦車砲36型と前面装甲100mm、側面80mmの馬蹄形の砲塔をほぼそのまま搭載し、エンジンは12気筒、出力650馬力のマイバッハHL210P45を装備しました。 このヘンシェル社の開発案は、独ソ戦の進展に伴うソ連軍戦車T34などの出現によって、早くも1942年の春に量産命令が出されたのです。 1942年8月から正式に量産が開始され、主に第501重戦車大隊を始めとする新編成の独立重戦車大隊に配備され陸軍総司令部直轄として運用されました。
タイガーIの初期型は1942年11月から1943年6月までに約200両が製造され、北アフリカ戦線、東部戦線、更にイタリア戦線に投入されました。 正式にVI号戦車タイガーI(SdKfz.181)E型と命名されたのは1943年3月のことでした。
製作の記録です。モデルカステンの連結可動履帯SK-2を使います。
このキットの転輪は全て接着して回転しない設計ですが、起動輪のみは金属線を軸にして回転可能にします。(赤丸囲い)