Tristar 1/35 ドイツIV号戦車C型
第一次世界大戦での敗北により新兵器の開発を一切禁じられてしまったドイツは1920年代に入ると連合軍の監視 を逃れて開発を開始し、1926年には第一次世界大戦後初の戦車開発計画に着手しました。様々な試作開発を経て 1935年2月にドイツ兵器局第6課はBW(Begleitwagen:随伴支援車両)と呼ばれる来るべき時代の装甲師団への配備 を目的とした新型戦車の開発をラインメタル社とクルック社に指示しました。試作車両のテストの後、クルップ 社の車両が正式採用されIV号戦車へと発展していきました。
クルップ社が開発したIV号戦車(Panzerkampfwagen IV)は20トンクラスの中型支援戦車で、1937年10月から終戦 までの間に約12,000台が生産されました。
IV号戦車はD型以降に特殊車両番号(Sd.Kfz)が与えられており、C型までは実験車両番号(Vs.Kfz)が与えられてい ることから、C型はIV号戦車の「最後の試作型」に当たる車両で、1938年10月から1939年8月までに生産されたの はわずかに134輌でした。
製作の記録です。荷重輪です。写真上が内側、下が外側で、外縁のゴム(タイヤ)部分は別部品になってます。
荷重輪のサスペンションです。硬いですが可動します。普通の写真では分からない構造を知ることができました。
駆動輪のギアボックスのハウジングです。ボルトの頭が別部品になってます。
赤を切り出して青に接着します。緑は接着済みです。右側の部品はカミソリで削いで切り出しました。
上部以外の転輪とサスペンションが準備できました。誘導輪は履帯の張りを調整するために軸がオフセットしてます。
モデルカステンの履帯の組立中です。
標準はモデルカステンの説明書では片側100〜102枚、キットの組説では98枚となっていましたので、
とりあえず片側90コマを組み立てて残りは車体に合わせて組むことにしました。
結局99枚にしました。この状態で誘導輪は少しだけ後ろ寄りの位置になってます。
荷重輪のサスペンションはもっと軽く動くようにすれば良かったです。
履帯は黒鉄色をスプレーして、車体の組立が概ね終わりました。
車体前部の上面パネルと戦闘室前面パネルの間に1mmほどの隙間ができましたのでプラ棒で埋めてます。
車体は箱組で位置決めのモールドも有ったんですが、合いが良くなくて上手く収まらなかった影響が出たようです。
砲塔内部はこの程度には再現されてます。
ハッチは全て閉めるので、砲塔を外さない限り中は見えませんがひと通り塗っておきました。
車体色と同色で塗装されている装備品を組み付けました。やっと車体上面の塗装に掛かれます。
デカールを貼りました。シルバリング防止のために光沢クリアをスプレーしてありますのでテカテカです。
キットには右側のリード線が付属していましたが、どうにも硬いので左のタコ糸に切り替えました。
ここからは完成品です。
C型でも初期型で完成しました。
1940年フランスの第一戦車大隊(1 Panzer Division)所属の車体です。
砲身の下にはアンテナと砲身の干渉を防ぐためのガードが付いています。
そのままアンテナを倒してしまうようになっていたのかもしれません。
車体つや消しクリアをスプレーしてからエナメルのデザートイエローでウォッシングしました。
マフラーの錆は、ウェザリングマスターの赤焼かを試したんですが、イマイチでしたので
エナメルの黄色に少し赤を混ぜた色で塗って、つや消し仕上げにしました。
足回りはウェザリングスティックのマッドとライトアースを使いました。
マフラーの上には発煙弾ラックが乗ってます。
弾の蓋に付けるエッチングのチェーンが付属していましたが、扱いきれないのでパスしました。
誘導輪は嵌めこんで有るだけですので、履帯の弛みは調整可能です。