ピットロード 1/35 陸上自衛隊 89式装甲戦闘車
歩兵に密接に関連する装甲車両を大まかに分類すると、人員輸送用の装甲兵車(APC)と歩兵の戦闘用に用いられる 戦闘兵車(ICV)に分類されます。ICVは歩兵が乗車したまま前線において戦車等と協力しつつ戦闘を行うことを目 的としているため、車体そのものの防御力もそれらの目的に耐えられる程度のものが要求されます。
89式装甲戦闘車は陸上自衛隊のICVとして1980年に開発が始められ、1988に制式化されました。本車両には主武装 としてエリコンKDE35mm機関砲、同軸機銃として7.62mm機関銃が2人用砲塔に装備されています。その他に砲塔側 面には79式対舟艇対戦車誘導弾(重マット)発射装置が取り付けられています。本車両の大きな特徴として車体両 側面と後部にポール型銃眼が合計6箇所設けられており、歩兵が社内から射撃できるようになっています。
製作の記録です。車体の底には固定用のナットを仕込みました。
荷重輪は4隅のサスアームを固定して中間のアームは真鍮線をストッパーに仕込んで可動としました。
車体底や下部側面、転輪裏はOD色とし、転輪表は車体の緑と茶の迷彩色に合わせて塗り分けてます。
履帯は軟質素材のベルト式で、焼き止めが上手くいかなかったのでホチキスで止めました。
車体上部の工作中です。上部は上部だけで組み立てようかとも思ったんですが、多数のエッチングパーツ
を付けた後で合体させるのは危険と判断しましたので下部の汚しを行い、履帯も嵌めて合体させました。
左舷側面の排気管もエッチングですが、枠に33枚の整流版を挟み込むように接着するのは面倒でした。
車体上面に部品を取り付け終わりました。
砲身が真鍮製ですので鉛の錘でバランサーを付けました。完成後も砲塔をはずせば針金の角度で微調整できます。
砲塔の組み立てが概ね終わりましたが、これから左右に搭載される重マットに掛かります。
重マットの発射機にも多少エッチングパーツが付きます。配線?配管用のラインも付属してました。
全体を塗装してデカールを貼りました。デカールの下地には光沢クリアをスプレーしてあります。
ここからは完成品です。
陸上自衛隊 第7師団第11普通科連隊第5中隊所属車両の仕様で仕上げました。
車体の上部はウェザリングマスターのサンドを擦り付けました。
天気が良かったので自然光で撮影してみました。
車体後部は歩兵の昇降ハッチになってます。
最大仰角はもう少し高いんですが、軟質素材のカバーで抑えられてますので手を離すとこの高さです。
アンテナは0.55mmの針金で作りました。
砲塔の同軸機銃は砲口を開口してあります。
転輪は少し汚しすぎましたね、元の塗色がほとんど分かりません。