タミヤ 1/35 ドイツ重駆逐戦車 エレファント
エレファントは2,000m以上の遠距離からソ連軍のT34戦車を撃破できる長砲身71口径8.8cm砲と、最大で200mmに達する 分厚い装甲、そしてエンジン発電によるモーター駆動という独創的な走行装置を備えるドイツ軍の重駆逐戦車です。
当初は開発者であるポルシェ博士の名前からフェルディナントと命名され、1943年5月までに90輌が生産されました。 同年7月に勃発したソ連軍との大激戦・クルスクの戦いで初めて実戦投入され、ソ連戦車500輌以上を撃破するという戦果 をあげています。 ドイツ軍の敗北に終わったクルスク戦の後フェルディナントには、その戦訓から車載機銃やキューポラの 追加、新型履帯の装備などの様々な改修が加えられ、1944年2月には正式名称がエレファントに変更されました。
熟練の乗員や整備員に恵まれたエレファントはイタリア戦線や東部戦線での防衛戦で持ち前の攻撃力と防御力を発揮し 、1945年4月のベルリン攻防戦にも投入されるなど、大戦の終結間際まで連合軍に脅威を与え続けました。
製作の記録です。部分的に分割された組み立て式履帯を接合部で可動にするため0.5mmで開けて0.45mmの針金を軸にします。
履帯間の間隔を一定にするためにドライブスプロケットに巻きつけた状態で穴を開けます。
組み上げて左右の長さを比較してます。今回は長さが揃って上手くいったようです。
サスペンションはキットのままでも可動します。昆虫にように見えます。
転輪を組んで履帯と仮組みしてみました。弛み具合も良さそうです。
パテでツィメリットコーティングする自信がなかったので純正のシートを入手しました。
ガイドに沿って切り出して糊がついた台紙から剥がして貼ります。
コーティングが終わりました。
トラベリングクランプも開閉を可動にするため0.4mmで開けて0.35mmの針金を通しました。
全体を塗装しました。境界はボケているのが正解らしいですが、このパターンで筆塗りでは難しいです。
可動にしたトラベリングクランプの全体像です。
ここからは完成品です。
1944年5月イタリア戦線の第653重戦車駆逐大隊 第1中隊所属車両の仕様で仕上げました。
足回りは土と錆で汚しましたが、車体の方は黒でウォッシングして、ウェザリングマスターを擦り付けた程度です。
トラベリングクランプを閉じた状態です。
フィギュアのヘッドホンのケーブルや双眼鏡のストラップも作ったんですが、見えませんね。
いつもは履帯を銀でドライブラシするんですが、今回はすっかり忘れていました。
砲塔こそ有りませんが、砲身はそこそこの範囲で動くようです。
予備履帯の接合ピンを金属線で再現しました。