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タミヤ(ITALERI) 1/35 イギリス陸軍 スタッグハウンドMk.I

第二次大戦初期の1941年春、北アフリカの砂漠を舞台にドイツ軍と激しい攻防戦を繰り広げていたイギリス軍では、火砲を搭載する装輪装甲車の有効性が明らかとなりました。 アメリカ陸軍兵器局はその戦訓を採り入れて、米英両国の要望を満たせる形で偵察用新型装甲車の要求仕様を提示しました。 これを受けてフォード社が6輪式のT17、GM社シボレー部門が4輪式のT17E1という試作車を製作しました。 結果的にT17E1が制式化されたものの、その後アメリカ陸軍がより小型軽量なM8 グレイハウンドを採用しました。 そのためT17E1は戦闘車輌の不足に悩まされていたイギリス連邦軍に供与され、スタッグハウンド (大型の猟犬の一種) Mk.Iと名付けられました。

全長5.49m、全幅2.69mという大柄な箱形の溶接車体にM3軽戦車と同じ37mm砲M6を備えた鋳造砲塔を搭載し、乗員は5名でした。 装甲厚は砲塔前面で32mm、車体前面で22oと当時の装輪装甲車としては破格の防御力を備えていました。 全備重量は13.9トンに達しましたが、GMC製の97馬力水冷6気筒ガソリンエンジンを2基搭載し、全輪を駆動して整地で88.5km/hを発揮しました。 また車体両側面には緊急時に投棄可能な補助燃料タンクを装備し、航続距離は約720kmでした。

生産はイギリス軍の要求に従い1942年10月に開始され、43年12月までに約2,800輌が完成しました。 生産途中に防御力向上のため砲塔左右の射撃ポートが廃止されました。 スタッグハウンドMk.Iは1943年のイタリア戦線でイギリス軍や自由ポーランド軍により実戦投入されたのを皮切りに、ノルマンディー上陸後の北西ヨーロッパ戦線でもカナダやニュージーランドなど数多くの英連邦軍に配備されました。 優れた信頼性が評価され、主として機甲師団や歩兵師団の本部部隊で指揮や偵察任務に奮戦しました。 また、車体を流用した対空車輌や3インチ榴弾砲搭載型、クルセーダー巡航戦車の砲塔を搭載し、主砲を75mm砲に換装した車輌などの派生型も生産され、戦後も様々な国の陸軍で長く使用されました。

製作の記録です。
STAGHOUND_I_Z11.jpg(145963 byte)
サスペンションを組み立てました。残念ながらステアリングは固定です。 STAGHOUND_I_Z12.jpg(135881 byte)
ある程度車体を組立てました。フェンダーで隠れる場所の記念撮影です。車体内部は空っぽです。 STAGHOUND_I_Z21.jpg(61389 byte)
砲塔バスケットはそこそこ再現されてます。砲塔後部の装置は無線機です。 STAGHOUND_I_Z22.jpg(120881 byte)
主砲の37mmM6砲と、それにくっついた7.62mm機銃です。 STAGHOUND_I_Z23.jpg(145209 byte)
塗装してデカール貼って、ウェザリングの途中です。

ここからは完成品です。クリックすると大きなサイズで見ることができます。

STAGHOUND_I_UFR.jpg(461308 byte)
小物やフィギュアを作って、ウェザリングして完成です。 STAGHOUND_I_UBL.jpg(456367 byte)
1944年フランスのイギリス陸軍第7機甲師団のマーキングです、 STAGHOUND_I_LUF.jpg(436985 byte)
右前のフェンダーのデカールはバックミラーの支柱を避けて、もう少し上に貼るのが正解のようです。 STAGHOUND_I_RUB.jpg(441428 byte)
車体全体はタミヤのダークグリーンXF-61で塗って、ステインブラウンでウォッシングして、 STAGHOUND_I_LSF.jpg(354941 byte)
油彩を擦り込んで、つや消しクリアをスプレーして、さらにサンドを擦り付けました。 STAGHOUND_I_RBS.jpg(328137 byte)
マフラーは焼鉄色を塗って、クリアオレンジを重ねて、ラストオレンジでウォッシングしました。 STAGHOUND_I_LBS.jpg(344302 byte)
側面の小さなドラム缶は補助燃料タンクです。ベルトで留まっているだけですので、
車内からベルトのロックを外してドロップタンクのように廃棄できるようです。 STAGHOUND_I_RFS.jpg(359016 byte)

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