ピットロード 1/700 ドイツ海軍駆逐艦 Z-25
第一次世界大戦を敗戦で終えたドイツは、ベルサイユ条約による規制で大型艦の建造と保有を認められませんでした。 新生ドイツのこの時点での所属艦は旧式戦艦6隻と旧式軽巡6隻、そして駆逐艦12隻と小国海軍並でした。 1933年、ヒトラーのナチス体制下となったドイツ海軍は海軍増強計画で秘密裏に大型駆逐艦建造を行うことになりました。 その第一弾として1934年型のZ1〜Z4の4隻が誕生しました。 Zは駆逐艦を意味する(Zerstorer)の頭文字で、Z1からZ22までの艦には固有の名称も付与されていました。
Z1級の基準排水量は公称1,625トンでしたが、実際は2,223トンでした。 本級は全長119m、全幅11.3m、7万馬力の蒸気タービンエンジンで最大速力38.3ノットを発揮できました。 武装は12.7cm単装砲5門、37mm連装機銃2基、533mm4連装魚雷発射管2基と強力で高性能駆逐艦として完成しました。 その後、艦首のシーアを改良したZ5〜Z16の1934年A型、Z17〜Z22の1936年型、主砲を15cmに換装しクリッパーバウとしたZ23〜Z30の1936年A型、1936年A臨戦型Z31〜Z34、Z37〜Z39及び1936年B型の3隻(Z35・Z38・Z43)と増備されていきました。 ノルウエー侵攻で受けた痛手から戦力を回復した時には既に守るべき大型艦が減り、最終的に40隻となったZ級は活躍の場面に恵まれず、与えられた高性能を発揮せずに終わりました。
Z25は主砲を15cmとした武装強化型で、1942年以降は前部を連装砲としました。 更に本艦は20mm単装、同連装、同4連装や37mm連装砲を増強した重装備艦となりました。 終戦時は無傷で残存しフランス海軍に接収され、オッシュ(Hoche)となりましたが1958年に解体されました。
製作の記録です。ウォーターラインも選べましたが、今回はフルハルにして、船底にナットを仕込みました。
艦尾のプロペラガードを真鍮線で置き換えて、甲板に手摺を張りました。
上部構造物や兵装の艤装中です。
旗のデカールです。旗の中央の円の中には鉤十字が描かれているはずですが、あからさまに鉤十字を表示
するのは避けたかったんでしょうね。鉤十字を二つに分割した3と4を貼るように指示されています。
しかし、このまま貼ると卍になってしまいますので、旗の表側には裏返しで貼る必要が有ります。
それにしても印刷ズレが大きいです。
ここからは完成品です。クリックすると大きなサイズで見ることができます。
兵装を組み付けて、張線して、ウェザリングして完成です。
1944年のZ-25の状態で仕上げました。
メインマストの横桁がX字の形をしており、これはエッチングパーツです。張線し難かったです。
Mr.ウェザリングカラーのマルチブラックとステインブラウンでウェザリングしました。
展示台は何故かエッチングパーツでした。文字は凸でしたので、黒を塗って文字部分の塗膜を削りました。
メタルリギングの0.06号(0.047mm)で張線しました。
後部マストの旗はデカールをアルミホイルに貼ってます。
レーダーや機銃の防弾版はエッチングパーツが付属してました。