アオシマ 1/700 日本海軍砲艦 宇治
日本海軍の砲艦は中国の居留地を保護するために主に揚子江で活躍することを目的として建造された艦艇です。 河川を航行するために喫水は浅く設定されており、波の荒い洋上航海は苦手ですが、流れの早い川を上流まで さかのぼることができるように比較的強力な機関が装備されています。
アメリカやイギリスの砲艦に対して日本を代表して折衝にあたることもあって、駆逐艦よりも小さな艦艇では ありますが、駆逐艦よりも格上の扱いがされていました。そのため艦首には菊の御紋章が掲げられており、 駆逐艦の艦長よりも高い階級の者が艦長に任命されていました。
「宇治」は橋立型砲艦の二番艦で1941年4月30日に大阪鉄工所で竣工しました。他の砲艦よりは戦闘能力を高める ために武装が強化されており、沿岸部での任務も考慮されているため軍艦に近いシルエットを持っています。 本艦は揚子江部隊の旗艦として活躍を始めましたが、1944年には上海へ移動し船団護衛任務に就きました。 そこで終戦を迎えましたが、中華民国軍に接収され、されに中華人民共和国に鹵獲され退役を迎えたのは1979年 のことでした。
製作の記録です。船体には固定用の3mmナットを仕込みました。普段は2個ですが、小さいので1個がやっとです。
舷窓や構造物の窓はすべて開口しました。
艦橋の窓枠にはクリアパーツも付いてましてが、エッチングを採用しました。
船体にエッチングの手摺を接着しました。
後部構造物の甲板にも手摺を接着しました。
マクロコンバータを使って撮影してますが手前側はフォーカスが外れてしまいました。
概ね組み立てが終わりました。これから張り線工程に入ります。
ここからは完成品です。
艶消しクリアをスプレーし、0.1mmのハリスで張り線して完成です。
1941年の竣工時の仕様で完成させました。
全長115mm、小さいです。
キットはスーパーディテールの限定版ですのでエッチングは全て純正です。
竣工時の割には甲板の汚しがきつかったようです。
煙突や副砲の黄色はMr.カラーの352ジンクロメイトイエローを塗りました。