前に戻る
次に進む
案内所に戻る

TRUMPETER 1/350 中国海軍フリゲート 淮北(Huaibei)

1970年代中ごろから、中国海軍は旧ソビエトのリガ型の設計を基にして053K型(江東型)、053H型(江滬型)やその改良型フリゲートを開発・配備してきました。 1980年代になり南沙諸島をめぐる周辺諸国と緊張状態になりましたが、当時の洋上兵力は基本的に沿岸哨戒を目的として設計されたものであったので艦隊防空能力が不足しており、航空部隊も南沙諸島に派遣される艦隊を航空援護することができない状態でした。 そこでこれを是正するために西側の理念を設計に取り入れ、戦術情報処理装置も搭載した053H2型(江滬-III型)が開発されましたが、さらに性能向上を図ってまったく新しい艦級に相当する053H2G型(江衛-I型/Jiang-wei I class)が開発されました。

淮北(Huaibei)号は1992年7月に着工、1993年4月に進水、1993年8月に就役した江衛-I型の3番艦です。 淮北号は第二次世界大戦の戦勝50周年記念式典にロシアに招かれてアメリカ、ロシアの艦隊とともに観艦式に臨みました。 本船は2015年に海軍を退役しましたが、中国海警に移籍され大改装の後に「海警31241」として再就役しています。

製作の記録です。
Huaibei_Z11.jpg(51983 byte)
キットの箱の側面です。組説も全て中国語のみで、青少年向けの科学教材として流通したもののようです。
Huaibei_Z12.jpg(10382 byte)

上の写真から販売元は「WASAN PLASTIC MODEL CO.」のようですが、船体部品の底には左のような刻印が有りましたので、成形はトランペッターと思われます。
Huaibei_Z13.jpg(185322 byte)
船体の上半分をC324で塗ってマスクし、下半分は艦底色のC29をスプレーしました。 Huaibei_Z14.jpg(209158 byte)
電気系を組み込みました。スクリュー軸が艦底を突き抜けるところには付属のオイルを充填しました Huaibei_Z15.jpg(253976 byte)
ヘリ甲板と一緒にモールドされている落下防止ネットは削りとって、自作のネットで置き換えます。
ネットはM551シェリダンの余り部品を流用してます。 Huaibei_Z16.jpg(171712 byte)
甲板と舷側に段差が発生しましたので、シム(クリアのプラ板)を入れました。
逆にヘリ甲板の下には大きな隙間が出ますので白のプラ板で埋めてやりました。 Huaibei_Z18.jpg(140594 byte)
ヘリ格納庫の扉は全く再現されてませんので、プラ板で壁、0.88mmのプラ棒でシャッターを作りました。
Huaibei_Z17.jpg(23644 byte)

艦橋の窓は何故か凸になってますので、面一にするために窓の周囲を中心にパテを盛ります。(完成写真参照)
Huaibei_Z21.jpg(195905 byte)
1/350のエッチング手摺は手持ちが有りませんでしたので、0.28mmの針金と0.073mmのハリスで手摺を張りました。 Huaibei_Z22.jpg(41270 byte)
左:キットの煙突パーツを貼り合わせました。面上の凸部分にヒケが有りましたので埋めようと思いましたが。。
右:実艦の写真とは違うようなので、凸を削り落として、ナイフでそれらしいスジ彫りを入れました。 Huaibei_Z31.jpg(54959 byte)
副砲(対空砲?)は一発抜きですが、サンディングの邪魔なので砲身を置き換えます。(完成写真参照) Huaibei_Z32.jpg(63118 byte)
主砲の砲身は金型のズレが激しいのでプラ棒で作り直しました。 Huaibei_Z33.jpg(73869 byte)
マストの上半分はバリだらけですので、こっちもプラ棒で作り直します。 Huaibei_Z34.jpg(74382 byte)
ヘリのローターは厚いので0.3mmのプラ板で作りなおしました。
支柱はL字に曲げた針金を半田付けしてます。

ここからは完成品です。

Huaibei_UFR.jpg(155336 byte)
半光沢クリアをスプレーし、張り線して完成です。 Huaibei_UBL.jpg(160461 byte)
デカールは付属してませんので、ジャンクから数字のデカールを探して貼ってます。
ヘリ甲板の標識ラインは塗装です。 Huaibei_P.jpg(160731 byte)
18E-390VAディーゼル2基(14,000馬力)とMTUディーゼル2基(8,840馬力)のCODAD(Conbined Diesael and Diesael)
方式で回しておりますと書きたい所ですが、実艦は2軸でブレードも5枚(キットの部品は3枚)のようです。
ヘリコプターはモーター用のスイッチの上に置いて、スイッチを隠してます。 Huaibei_LUF.jpg(151976 byte)
副砲の砲身は0.8mmのアルミパイプで置き換えました。 Huaibei_VBR.jpg(146795 byte)
ホイップアンテナはキット部品を使いましたが、先端を少し削ってます。 Huaibei_FRS.jpg(101921 byte)
艦橋はたっぷりパテを盛って整形し、窓を黒で塗ってます。窓裏のプラが厚いので開口は断念しました。 Huaibei_LSF.jpg(34152 byte)
船底下の黒いカプセル状のものは超大型魚雷では無く、内部に金属製の円柱を収めた錘です。 Huaibei_BTR.jpg(165424 byte)
中央構造物は電池交換のために脱着可能になってます。

製作の記録の先頭に戻る 完成品の先頭に戻る

前に戻る
次に進む
案内所に戻る