今井科学 1/350 アメリカ沿岸警備隊練習船 EAGLE
1976年7月4日、アメリカ合衆国建国200年を祝いハドソン川で帆船パレードが行われました。 参加数は224隻で、その先頭を切ったのが3本マストのバーク型アメリカ合衆国沿岸警備隊練習船「イーグル」でした。 本船は1936年ナチス・ドイツ海軍のもとハンブルグのブローム・ウント・フォス社が建造した「ホルス・ヴェッセル」であり、バーク型練習帆船の2番艦でした。
「ホルス・ヴェッセル」は大戦勃発以前はカナリー島や西インド諸島へ巡航していましたが、開戦後はバルト海の安全地帯での兵員輸送や物資輸送にあたっていました。 大戦終結時にブレーマーハーフェンに係留されていた「ホルス・ヴェッセル」はアメリカ合衆国沿岸警備隊に引き渡されました。 当時、沿岸警備隊では帆船「ダンマルク」が配備されていましたが、この代替船として使われることになり「イーグル」と改名されました。
製作の記録です。フルハルのキットですが、船体は喫水線で上下に分割されています。
下半分の船体幅が少し足りなかったのでプラ棒で広げています。
そのプラ棒に磁石を固定し、上半分には使い古しのカッター刃を固定して、上下を着脱可能にしています。
手摺を張りますが、1/350はエッチングパーツの手持ちが無いので、
0.28mmの針金を埋め込んで支柱とし、0.074mmのハリスで三段手摺にしました。
後部甲板のミズンマストに3本のシュラウドと2本のバックステイを張りました。
このキットにはリギング用の糸が付属しており、甲板には瞬間接着剤で固定しました。
写真では見難いですが甲板裏側には補強のセロテープも貼ってます。
組立説明書に書いてあるところまでリギングを進めましたが、さらに追加していきます。
手前右に写っているのがキット付属のリギング用の糸のリールです。
帆は背景の白いプラ板からモールドに沿って切り出します。
半分ほど帆が張れました。
ここからは完成品です。
帆を全て張って、台座を作って完成です。
船体には半光沢クリアをスプレーしましたが、甲板より上はそのままで、
全体として墨入れ等の汚しは行っていません。
キットの完成写真も参考にリギングしましたが、実際はもっと多いでしょうね。
三角帆の甲板からのリギングを糸で引っ張るように張ってしまうと、垂れ下がった
状態になってしまうので、風を受けているように0.28mmの銅線で支えてます。
船体上下を分離してウォーターライン状態にしました。
この状態でも船尾には舵の一部が見えるはずですが、舵は船体下半分に付けましたので
そこまでの再現は断念しました。
マストの旗はキット付属の紙製で、0.28mmの銅線で取り付けてます。
ヤードは真上から反時計回りに少し回転した状態で固定しました。
海面に見立てた緑のシートを敷いて、照明は一灯、カメラは広角側で撮影してます。
海面に浮いているイメージを狙ったんですけどね。。。