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アオシマ 1/700 日本海軍駆逐艦 初春 |
ロンドン軍縮条約によって、補助艦である駆逐艦の保有数までが制限されることになりました。 その制限の中 でできるだけ強力な戦闘能力を得るために昭和8年に完成した初春型は1,400トンの船体に機関出力42,000軸馬 力を装備することで36.5ノットの速度を実現し、12.7センチ砲を5門と61センチ魚雷発射管9門を装備する重兵装 艦となりました。 しかし、艦橋構造物が高層化されシェルターデッキ上に二番砲塔が設置されるなどで重心点 が高くなったことで、復原性に問題があることが判明し、長崎県橘湾での公試運転中に異常傾斜と復元性能 の不良が露呈したことで初春型は6隻をもって建造が打ち切られることになりました。 「初春」と同型艦の「子日(ねのひ)」が完成した半年後の昭和9年3月に「初春」と同一設計思想で建造された 水雷艇「友鶴」が転覆する事故が発生するに至って、初春型は事故調査後に復原性改善のため、バルジを装着し 三番魚雷発射管を撤去する改造が行われました。 この改造により本級の特徴であった重武装と高速力は失われ てしまいましたが、キットの方は改造前の新造時の状態を再現しています。 |
製作の記録です。 |
船体を固定するためのナットを仕込みますが、ビスの頭が甲板と干渉するのを防ぐために甲板にも穴を開けてます。 勿論、構造物で隠れるところを狙って穴を開けてます。この時点で舷側と喫水板の塗装は済ましてます。 |
甲板に手摺りを接着しました。キットに付属していたエッチングの手摺りは最下段が連続したバーにはなっておらず、 支柱の根本に糊代が付いたタイプでした。 船体中央の長い手摺りはパーツを曲げずに糊代部を接着して、固定した ところで90度折り曲げてやります。 艦尾の手摺りは糊代タイプの接着に失敗しましたので、 溝を掘ってライオンロアの最下段もバーになっているタイプを取り付けました。 |
艦首にもライオンロアの手摺りを付けて、構造物(甲板に乗せているだけで、仮組状態)を作りつつあります。 艦橋窓と煙突のファンネルキャップ(塗装前)は付属のエッチングです。 |
ここからは完成品です。 |
初春 1933年の竣工時の状態です。 |
リノリウム押さえは凸モールドを金色で塗ってます。 |
艦橋の左右の航海灯は下地を銀色で塗って、エナメルのクリアブルー(右舷)とレッド(左舷)を載せてます。 マストはエッチングパーツが付属してましたが、張り線のテンションに耐えられそうにないのでプラ部品を使ってます。 |
艦尾には三本一組のステーのような張り出しがあります。 付属のエッチングパーツを組み付けたものですが、これは何でしょうね? プロペラガードにしては大仰ですし、バラベーンの曳航具でしょうか? |
舷側と艦尾の艦名は右から読んで下さい。 戦時には識別を困難にするために塗りつぶされたようです。 |
第二砲塔や艦尾近くの魚雷発射管は位置が高いですね。 これなら重心が高くなったのも納得です。 |
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