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ハセガワ 1/72 マーチン B-26F マローダー

B-26マローダー (略奪者) は、アメリカ陸軍の高速中型爆撃機です。 1930年代末期のアメリカ陸軍航空隊の爆撃機はB-10やB-18といった旧式機が主流で、当時のヨーロッパの新型爆撃機と比べると全く比較になりませんでした。 このためアメリカ陸軍は1939年1月25日に新たな高速中型爆撃機の要求仕様を各航空機メーカーに出しました。 この内容は、高速で長い航続距離、爆弾搭載量が907kgというものでした。 この要求に対しグレン・マーチン社がマーチン179設計書を提出し、 航空委員会はこの設計書を採用し直ちに生産命令が出されました。 このころには緊迫した軍事情勢になっていて、試作機を作る余裕もなく9月には、いきなり1,100機の緊急量産命令が出されました。

B-26と命名されたこの機体は1号機が1940年11月25日に初飛行しました。 最初の機体はボルティモア工場で生産され、プラットアンドホイットニー社のR-2800-5エンジンを搭載し、爆弾搭載量は要求仕様を大きく上回る2,600kg、最大速度は507km/hで、ほとんどの機体が試験や練習用に使用されました。 陸軍航空隊への引き渡しは1941年に開始され、1940年後半には B-26A型に生産移行されて1942年5月からはB-26B型に生産が移行されました。 このB-26B型は最も多く生産されたタイプです。

B-26Bでは武装の変更、装甲の追加、プロペラスピナーの撤去、エンジンカウリングの形状が変更され、フラップがファウラーフラップに変更されました。 さらにエンジンは2000馬力のプラットアンドホイットニー社製 R-2800-41ダブルワスプ星形レシプロエンジンに換装されました。 B-26Bブロック10からは欠点であった翼面加重を減らすべく全幅を1.83m延ばし、垂直尾翼の高さを76cm延長し翼面加重の軽減を図りました。

B-26Cは、B型に準じていますが新工場のオマハ工場で生産されたタイプです。 B-26Fでは、さらなる離着陸性能の向上のため主翼取付角を増やし、緊急脚下げを機械式に変更されました。 この後B-26Fの細部に変更を加えたB-26Gに生産が移りました。

この他英国空軍にも武器貸与法によりマローダーMk.I、Mk.IA、 Mk.II、Mk.IIIが輸出されています。 Mk.IはB-26A、 Mk.IAはB-26B、 Mk.II はB-26C、Mk.IIIはB-26F/Gにそれぞれ準じた英国空軍呼称です。 B-26シリーズはこの他にも試作型、テスト型、派生型など多くのタイプが存在しました。 当初B-26は、離着陸性能が問題で不評な機体でしたが機体の改造をたびたび行い、熟練パイロットからは高い評価を受けるようになりました。 B-26は当初は太平洋戦線のみで活躍していましたが、後にヨーロッパ戦線にも投入され最終的には世界のほとんどの戦線で活躍するようになりました。

製作の記録です。
B-26F_Z11.jpg(79331 byte)
シートベルトはドラフティングテープ、インパネはデカールを貼って、メーターには光沢ニスを垂らしました。 B-26F_Z12.jpg(54471 byte)
軸受は1,6mmパイプ、回転軸は1.1mmパイプ、ストッパーのために軸は0.4mm金属線で延長してます。
軸受はエンジン前端のボックスに固定します。 B-26F_Z13.jpg(78072 byte)
コックピットと爆弾倉や隔壁を組み付けて、コックピット後方に鉛の錘を仕込みました。
錘は前方の40gだけでなんとか尻もち防止できそうでしたが、念のため15.5gを追加しました。
この画像はクリックで拡大できます。 B-26F_Z14.jpg(88602 byte)
主翼は胴体から伸びた梁に差し込むだけで着脱できそうでしたが、
梁が前方に寄っているので、後方に取付角度を決めるために2mmのプラ棒を追加しました。 B-26F_Z15.jpg(131906 byte)
全体をサンディングしました。主翼は勿論差し込んでいるだけで、尾翼とカウリングも仮固定です。
尾部に有る窓を再現するために水平尾翼はクリアパーツになってます。 B-26F_Z21.jpg(178288 byte)
ミッドナイトブルーで下地塗装しました。 B-26F_Z22.jpg(169967 byte)
上の画像と同じくバラバラの状態で銀色を塗って、乾布摩擦して、デカールを貼りました。
銀色は筆塗りでは無く、百均で買ったファンデーションスポンジでポンポンと塗りました。

ここからは完成品です。クリックすると大きなサイズで見ることができます。

B-26F_UFL.jpg(422199 byte)
光沢クリアをスプレーして組み上げて完成です。 B-26F_UBR.jpg(427844 byte)
1944年 第394爆撃航空群 第587爆撃飛行隊所属機のマーキングです。 B-26F_FP.jpg(159407 byte)
P&W ダブルワスプ R-2800-43の2,00馬力(1,492kw)で回しております。 B-26F_RUF.jpg(154596 byte)
光沢クリアをスプレーすると、テカテカになってしまったのでメラミンスポンジで擦って少しツヤを落としました。 B-26F_LUF.jpg(112098 byte)
機体後部背面の二連装機銃は旋回可能で仰角も変えられます。 B-26F_RBU.jpg(102332 byte)
空中線は0.074mmのハリスです。 B-26F_LSF.jpg(94451 byte)
プロペラ前端部の渦巻きはデカールですが、先端部は貼りにくかったので手描きました。 B-26F_BOM.jpg(527253 byte)
上下二段で1,000ポンド爆弾4発を搭載しています。爆弾倉扉や機体下部にも窓が有ります。 B-26F_BOX.jpg(110512 byte)
主翼を外せばキットの箱に収納できます。

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