ハセガワ 1/72 空技廠 夜間戦闘機 極光
昭和15年末に海軍航空技術廠では最高の技術、最新の研究成果を結集し、既に基本設計が進んでいた航続距離の記録を狙う機体Y20を長距離急降下爆撃機に切り替える開発が始まりました。 これは最大速度が零戦より速く、一式陸攻なみの航続距離と1トンを超える爆弾を搭載し急降下爆撃ができるという当時の水準を超えた要求に応えるためでした。 昭和17年6月に完成した試作1号機は最大速度556km/h、航続距離5,370kmを記録し、要求を満足させる素晴らしい性能を発揮できました。
海軍は現用の爆撃機に代えて使用することを決め、大量生産が始まりました。 しかし高度な設計のため、あらゆる面で不具合が生じ、加えて「誉」エンジンの不調にも悩まされました。 その結果、銀河11型として制式採用になったのは昭和19年10月のことで、部隊配備は大幅に遅れました。 それでも各型合わせた総生産機数は約1,100機にもなり、次々に戦線に配備されて数多くの問題を抱えながらも終戦まで活躍しました。
極光は11型からの改造で、後部座席後方の胴体上部に20mm斜め銃を2門装備し、エンジンを火星二五型に換装した夜間戦闘機型でした。 しかし、速度と上昇力が期待されたほどでは無かったため、制式採用には至らず、殆どの機体が陸上爆撃型に再び改修されて銀河16型となりました。
製作の記録です。プロペラ軸はいつもの虫ピンで、これを減速機ケースの先端とカウリング後部の部品で支えます。
プロペラ回りを組み上げたところです。後部の支えをクリアパーツにしたのは接着位置を見やすくするためです。
メーター類はデカールです。本来が爆撃機ですのでシートベルトは腰ベルトのみにしました。
上面色にC15を塗って、下面は銀塗装に備えて黒を塗りました。
ここからは完成品です。
下面に銀を筆塗り、組み立て、デカール貼って、ウェザリングして完成です。
第302海軍航空隊 第2飛行隊のマーキングです。
2基の1,850馬力 火星二五型で回しております。
上の画像はクリックすると大きな画像を見ることができます。
水平尾翼の白い偏流測定線はデカールを止めて塗装しました。
主脚のブレーキパイプは0.3mmの糸ハンダです。
主翼前縁の識別帯はデカールが貼り難かったので塗装しました。