Sword 1/72 グラマン F8F-2 ベアキャット
1931年にグラマンのFFから始まった一連のピストンエンジン式艦上戦闘機の最後となったのがF8Fベアキャットです。 本機はすべてのサイズの航空母艦で運用できる迎撃戦闘機として設計されました。 第二次大戦の後半まで、大半のアメリカ軍の新型戦闘機はより重く、より複雑な設計になっていました。 しかし、グラマン社の成功作であったF6Fヘルキャットの後継機を計画する際に、グラマン社は信頼性の高い大型の空冷エンジンを搭載し、できるだけ機体を小型化する設計を選択しました。 その結果がF8Fベアキャットで、その素晴らしい加速性能と上昇力によってパイロットからはしばしばホットロッドと呼ばれました。
本機はプラット・アンド・ホイットニーのR-2800エンジンを搭載して1944年の8月21日に初飛行しました。 ドーサルフィンの追加等の小さな改修の後、最初の量産型F8F-1は1945年始めに武装の試験と空母運用の適合試験を始めました。 ベアキャットは広い速度領域でごく僅かな飛行制限を伴っただけで、これらの試験をクリアしました。 2,100馬力のR-2800-34Wエンジンを搭載した最初の量産型であるF8F-1は654機が引き渡されました。
ベアキャットは完全なバブルキャノピーを備えた最初のアメリカ海軍戦闘機で、全周に良好な視界を得ました。 また本機は急降下等の空中機動で主翼に過度なストレスが掛かった場合に主翼端から40インチの外翼が綺麗に分離する機構、いわゆるSafty Wing Tipsも備えていました。 しかし、片方あるいは両方の外翼が裂けてしまう事故が複数回発生したために、後の生産型からはこの機構は廃止されました。 ベアキャットの最終型は2,250馬力のR-2800-30Wを搭載したF8F-2で、パワーが増加したことで垂直安定版をより高くすることが必要になりました。
F8F-1の最初の実戦部隊であるVF-18と19を搭載した空母ラングレーが日本近海に移動中に終戦となった為、日本軍と交戦することは有りませんでした。 1952年末には実戦部隊からは完全に退役しアメリカ軍によって実戦で使用されることは有りませんでした。 アメリカ軍から退役した中古の機体がフランス軍に供与されて第一次インドシナ戦争で実戦に使用され、タイ空軍にも129機が供与されました。
製作の記録です。
回転軸は1.1mm、軸受は1.6mmの真鍮パイプです。普通はプロペラを前方のストッパーにするんですが、
今回は前後ともプラ棒でストッパーを付けました。
シートベルトは1mmのドラフティングテープです。
インパネはデカールが有りませんのでメーターの凹みにクリアを落としました。
簡易モールドなのでまともなダボ・ホゾが有りません。金属線で組み付けの補強を仕込みました。
パネルラインに浅い所が有ったので全体を深彫りしました。
ここからは完成品です。
塗装して デカール貼って 墨入れして 光沢クリアをコートして完成です。
1950年のCV-21の空母ボクサーに配備されたVFｰ151のF8F-2のマーキングです。
プラット・アンド・ホイットニーのR-2800-30Wの2,250馬力で回しております。
組説には機首に「105」の数字、プロペラブレードにマーキングのデカール指示が有りましたが、そんな
ものは印刷されてませんでした。ジャンクを探しましたが適当なデカールが無かったので諦めました。
プロペラだけはつや消しクリアをコートしてます。
銃身はキットのパーツがイマイチでしたので外径0.8/内径0.4mmのアルミパイプの
先端に1mm幅に切ったジュラルミンフィニッシュを貼ったものに置き換えました。
ここから先の画像はクリックすると大きなサイズで見ることができます。
方向舵のトリムタブはデカールのサイズが合わなかったので塗装してます。
ブレーキパイプは黒に塗った0.3mmの糸半田、トルクリンクはエッチング手摺の枠で自作しました。
排気口は開口してます。スス汚れはウェザリングマスターです。
