童友社 1/72 三菱 九六式二号艦上戦闘機二型
昭和9年(1934年)2月、日本海軍は三菱重工業と中島飛行機の両社に九試単座戦闘機の競争試作を命じました。 三菱はその前の七試艦戦と同じく堀越二郎技師を設計主務者として開発を進め、昭和10年1月に高速で軽量、操縦性の優れた九試単戦を完成させました。 審査の結果この機体が海軍に採用され、最終的に信頼性の高いエンジンに換装されて、昭和ll年ll月に九六式一号艦上戦闘機の制式名称が与えられました。 日本海軍の制式機としては最初の全金属製低翼単葉機となり、その後もエンジンの換装や改良が進められ、九六式二号を経て最後の量産型は九六式四号艦上戦闘機となりました。
昭和12年からの日中戦争において、中国に送られた九六艦戦はめざましい活躍を見せ、当時のボーイングやカーチスなどの中国軍戦闘機を完全に圧倒しました。 大平洋戦争序盤の昭和17年までは後継機である零戦の配備が間に合わず空母や基地航空隊にも配備されていましたが、昭和17年末には第一線から退き、以降は練習機として運用されました。
九六艦戦は、それまでの欧米の模倣から脱却し、日本独自の設計思想のもとで開発された最初の機体であり、日本の航空技術を一足飛びに世界のレベルにまで高めた革新的な機体であったと言われています。 堀越二郎氏は戦後のインタビューで本機は零戦よりも会心の作であったと述べています。
製作の記録です。ランナーの全景です。スライド金型の一体成型により二つの部品で飛行機の形になります。
インパネはでっち上げました。パイロットを乗せる予定ですのでシートベルトは無しです。
ミスターカラーの8番銀と3番赤を下地塗り無しで筆塗りしました。
キットのプロペラとストッパーです。そのまま使うつもりでしたが。。。
あまり軽く回ってくれませんでしたので、真鍮パイプとロッドで回転機構を作りました。
ここからは完成品です。クリックすると大きなサイズで見ることができます。
ウェザリングして組み上げて完成です。
第12海軍航空隊所属機のマーキングです。
離昇出力690馬力の中島「寿」三型エンジンで回しております。
銀を塗ったところはボロ布で磨いてからデカールを貼り、全体に水性の光沢クリアをスプレーしました。
テカテカしてしまったのでウェザリングカラーのマルチブラックで墨入れとウォッシングしました。
しかし、あまりくすんだようにはならなかったのでタミヤアクリルの半光沢クリアを重ね塗りしました。
カウリングはマルチグレーでウェザリングして、動翼にはタミヤアクリルのつや消しクリアを塗ってます。
パイロットのフィギュアは付属してませんのでジャンク箱に有ったものをリクルートしました。
排気管は深めにザグってあります。