アンリミ・モデル 1/72 シーフューリー レーサー #99 リフラフ
#99リフラフ(Riff Raff)は、イギリス最後の艦上戦闘機ホーカー・シーフューリーをベースとしたエアレーサーです。 元スペースシャトルパイロットのフート・ギブソンの操縦で1998年にリノ・エアレースにデビューし、2002年、03年と連続してゴールド7位を獲得しています。
シーフューリー系のレーサーは1980年代前半までは珍しかったのですが、その後P-51マスタングに迫る大勢力に成長しています。 シーフューリーはP-51やF8Fベアキャットに較べてひとまわり大柄で艦上機ゆえの頑丈さも持ち合わせているので、高度なレース向けの改造を余裕を持って受け入れることができました。 さらに第二次世界大戦の戦闘機としては設計年次が新しいことからも空力的に洗練されており、高速度領域での安定性と操縦性が良いというレース向けの特徴が有ります。 また実際の部隊への就役は殆どが戦後であり、戦後もしばらくは生産が続いたことから状態の良い機体が多く残存していました。 これらの理由により、年々高速化していくレースに対する存在価値が大きくなっていったようです。
リフラフのベースになった機体はシーフューリーの中でも最も多く生産された戦闘爆撃機型のFB.11ですが、エンジンはオリジナルのブリストル・セントーラスからアメリカ製のライトR-3350-26WDに換装されています。 このエンジンのカタログ上の最大出力は2,800馬力ですが、特別なレース用のチューンはせずに状態の良い部品を選び、細部まで丁寧に組み上げることで3,000馬力近い出力を発生させています。 アメリカ製エンジンに換装したシーフューリーではA-1スカイレーダー用のプロペラを装備することが多いようですが、リフラフではF4U-5コルセア用のプロペラを装備しています。 エンジンの回転方向がオリジナルとは逆ですので、エンジン換装に伴っていずれにしろプロペラも換装せざるを得ないようです。
製作の記録です。機体は無発泡ウレタン、脚やプロペラ周りはホワイトメタルのキットです。
キャノピーは内部の空間の無い透明なカタマリです。
組立説明書の記述の大半は塗装説明です。
瞬間接着剤で十の字にして、目立つ隙間は光硬化パテで埋めてます。
水平尾翼は補強用の針金を仕込めるようにしました。
機体を600番でサンディングして、ベースホワイトをスプレーしました。
スピナーはスチールワイヤーで磨いた時の傷が大きかったので溶きパテを塗りました。
機体とスピナーは1200番で磨いて白、赤をスプレーしました。小物は筆塗りです。
水平尾翼が見えませんが、塗装失敗のリカバリで再塗装中です。
胴体が無垢ですので、プロペラ回転軸を通すような加工が難しいです。なので、プロペラ中央の穴に(胴体に固定した)軸を通すことにしました。
軸には電気シェーバー用の潤滑剤を塗っておきました。
抜け防止のストッパーはリング状に曲げた針金です。