ファインモールド 1/72 三菱 九試単座戦闘機
キット解説
これまでファインモールドと大日本絵画社とのコラボレーションによるマガジンキットで零式艦上戦闘機の四つ の型が発売されてきましたが、その第五弾が九試単座戦闘機(一号機)です。
実機解説
上海事変直後の昭和7年に海軍航空本部は三菱航空機と中島飛行機に対して新しい艦上戦闘機の試作を命じました。 三菱でこの機体の設計主務者となったのが後に零式艦上戦闘機を設計する堀越二郎でした。しかし七試は両社とも 失敗に終わってしまい、海軍は昭和九年に改めて三菱と中島に九試艦上戦闘機の競争試作を命じました。これが 九試単座戦闘機で、やはり堀越二郎が設計主務者となった三菱の機体が後の九六式艦上戦闘機になります。
三菱の九試単座戦闘機の一号機は昭和十年二月に飛行試験を開始し、そこで当初予想されていた200ノットをはる かに超える243ノットの最大速度を発揮しました。この性能は画期的なもので、陸軍からも注目される存在となり ました。一号機の発揮した驚くべき高性能は、それまで進行していたポーランドのPZL戦闘機の購入交渉を中止させ、 フランスから購入していたドボアチンD510の意義さえ薄れさせる勢いがありました。
製作の記録です。コクピットから始めます。シートベルトはFineMoldのエッチングです。
組み上げるとあまり見えません、胴体に組み付けるともっと見えませんね。
プロペラを回転させるユニットです。今回プロペラ軸には虫ピンを使いました。頭が丁度良いストッパーになります。
機体を士の字に組んで、銀塗装の下地に光沢黒をスプレーしました。
銀もスプレーしましたが、主翼の塗膜が厚くなり過ぎて筋彫が埋まってしまいましたので、
埋まったラインを針でなぞって掘り起しました。右翼は作業前、左翼が作業後です。
デカールを貼って、マークソフターやら剃刀の刃等で何とかラインに馴染ませます。
ここからは完成品です。
試作1号機の完成です。
昭和10年時の仕様で仕上げました。
銀塗装のままでは不時着時に発見しにくいので保安塗粧として尾翼を赤で塗ったそうです。
中島製「寿」五型の600馬力で回しております。
試作機ですからもっとピカピカに仕上げたかったんですが。。。。
部隊マークが何もないのは寂しいですね。
タイヤは回転させることができます。