タミヤ 1/48 チャンス・ボート アメリカ海軍艦上戦闘機 F4U-1A コルセア
太平洋戦争の前半に日本海軍の零戦によって大きな打撃を受けたアメリカ軍は、中期に入ると圧倒的なパワー と重武装で零戦を凌駕する新鋭戦闘機を次々と前線に送り込みました。その中の一つがアメリカ海軍のコルセア です。コルセアは高速の艦上戦闘機として開発され、2,000馬力級の大出力エンジン、そのパワーを最大限に発揮 する直径約4mという巨大なプロペラ、そして独特な逆ガル翼を備えていました。
1940年夏には原型機が時速644kmの速度記録を樹立し、1942年6月には最初の量産型F4U-1が初飛行し、高い戦闘能力 を備えた主力艦載機として大きな機体が寄せられました。しかし、前方視界の不足や着艦姿勢での低速飛行時に 左翼が失速しやすいなどの欠点から航空母艦への配備は見送られ、陸上を基地とする海兵隊の主力機として実力 を発揮することとなりました。このF4U-1に続いて1943年夏に登場したのが視界改善のために約18cm高くした操縦席 、16.5cm延長した尾輪支柱、窓枠を2本に減らしたキャノピー、そして失速を防ぐ右翼前縁のスポイラーの装備など 様々な改良が加えられたF4U-1Aでした。しかし、主力艦載機としてF6Fヘルキャットの配備が広く進められていたこと もあり、F4U-1同様F4U-1Aも太平洋の島々を基地とする海兵隊や海軍飛行隊に配備されました。
海兵隊や海軍の多くのエースがソロモン諸島の戦いでF4U-1Aに搭乗し高速力と12.7mm機銃6門という重武装を活かして 次第に日本軍を圧倒していきました。また前線ではF4U-1Aに1,000ポンドの爆弾を搭載できる手製の爆弾ラックを装着 し、後にこれが正式装備として生産されるようになりました。この戦闘爆撃機としての優れた攻撃能力は続くF4U-1D でさらに磨きがかけられ、コルセアを朝鮮戦争まで第一線で飛び続ける息の長い傑作機としたのでした。
製作の記録です。計器盤はデカールでメーターにはUV硬化の透明接着剤を垂らしてます。
パイロットを乗せる予定ですのでシートベルトは無しです。
機首にエンジン(タッチダッシュモーター)を仕込みます。燃料槽はコックピット後方の胴体内としました。
コックピット後方の胴体上部が別部品になってますので、ここから燃料(電池)を交換することにしました。
燃料槽(電池ボックス)をどうするかは悩みましたが、絞った結束バンドに銅線を巻きつけたもので済ませます。
これで一応電池交換は可能ですが、果たして電池を交換するかは怪しいもんです。。。。。
キットの本来の設計では単3の1.5Vをダイオードで少し落とすようになってましたが、電池を
LR44に替えただけではモーターが回りませんでしたのでダイオードは入れないことにしました。
機体を組み上げました。内翼と外翼は折り畳み部で分割されており、
折り畳み状態にもできるようでしたが今回は展張状態にします。
機体下面は本来はインシグニアホワイトですが、手持ちのカラーで
比較的隠蔽力が強いグランプリホワイト(Mr.カラー69番)を塗りました。
ここまで仮組すると電池1本では回ってくれませんでしたので、電池を2本にしてブースト圧を上げました。
翼端灯の再現のために、主翼の翼端を切り欠いて電球のつもりの着色した針金を埋め込みました。
墨入れの乾燥中です。もっと深いブルーの場合は明るい色をで墨入れすることも有りますが、今回は黒です。
デカール作業中です。国籍マークは周囲に赤帯が有り、マーク本体とは別になってます。
プロペラの銘板?は位置を合わせるために細切りテープを目印に貼ってます。
塗装に備えてマスキングテープでマスクします。
主脚です。ブレーキパイプは0.5mmの鉛のワイヤをしごいて少し細くして使いました。
ここからは完成品です。
半光沢のクリアをスプレーして完成です。
1943年11月オンドンガ基地のアメリカ海軍 第17戦闘飛行隊 1番機 ビッグホッグの仕様で仕上げました。
プラット・アンド・ホイットニー R-2800-8の2,000馬力(タッチダッシュモーターと2本のLR44)で回しておりますが。
撮影している最中に殆ど回らなくなりました。やっぱりLR44では容量不足のようです。
コクピット前や主翼に白帯が有りますが、外板の継ぎ目を塞いでいるようです。
主翼の黒帯はデカールも付いてましたが、ハセガワの艶消し黒フィニッシュを貼ってみました。
コクピット後方の胴体部品とキャノピーを外して電池交換します。空中線は0.2mmのハリスです。
このキットではフラップは下げ状態が標準の設計になってます。
海軍機仕様ですので増槽を抱かせてますが。。。
海兵隊仕様の爆弾の方を抱かせたところです。