RODEN 1/72 アルバトロス W.4
1916年の中頃、ドイツ軍は海軍基地の防衛を目的として複数のメーカーにフロート付き戦闘機の開発を指示しました。 Albatoros D.I戦闘機の開発を開始していたアルバトロス社は、このD.Iの設計を元にして素早く海軍の要求に答えました。 胴体の構造はD.Iを踏襲していましたが、主翼の面積が増やされ、上下翼の間隔が広くされました。 尾翼も変更され、降着装置はフロートに置き換えられました。
最初の試作機は1916年の8月に試験飛行を行いましたが、すぐに工場に戻されました。 原因はフロートが短すぎることでした。 一ヶ月後に再びW.4の試験飛行が行われ、パイロットは操縦は難しいが速度と上昇力は十分であると報告しました。
海軍での運用において本機はいくつかの問題点を抱えていました。 帆布張りの主翼や木製の胴体とプロペラが塩水によって害され、側面のラジエーターは必要以上の冷却水を蒸発させる傾向がありました。 これらの欠点は量産中に改善されることになっていました。
1917年の7月に初飛行した1,484号機を契機として全てのW.4には4枚の補助翼が装備され、ラジエーターは主翼に移され、胴体とフロート間の支柱は僅かに短くされました。 この後期型の機動性は向上しましたが、W.4の実戦配備は長く続きませんでした。 というのも、1917年の終わりに開発されたFriedrichshafenのFF33やHansa BrandenburgのW.12のような複座機によって海軍向けには複座戦闘機が最適であるが明らかになったからです。 W,4はトータル118機が生産されましたが、1918年8月には9機が実戦配備されているのみで、残りの機体は練習用か修理中となっていました。
製作の記録です。エンジンの前後に穴を開けて虫ピンのプロペラ軸を通しました。
コックピットです。計器盤は有りません。操縦桿の右舷側に見える円筒形がプラ棒で自作した唯一の計器です。
上翼は三分割されてますが、イモ付けですので、金属線を仕込んで補強します。
下翼にはダボ・ホゾが有りましたが、頼りにならないのでこちらも補強します。
亀の甲みたいなローゼンジパターンはデカールで用意されており、パーツ形状に合わせて切って使います。
このデカールが硬くて脆いので、シート状態で何度も水性クリアをスプレーしましたが、それでも切れ易かったです。
下翼上面のデカールは予めエルロンのところが切り欠かれていますが、プラパーツのラインと合いません。
デカールの方に合わせてプラパーツ側のラインを彫り直しました。
上翼上面と下翼下面以外のデカール貼りがなんとか終わりました。
ここからは完成品です。
全体を組み立てて張り線して上翼状面にデカールを貼って完成です。
ドイツ海軍であることに間違いは有りませんが、所属部隊等の詳細は不明です。
メルツェデスDIIIエンジンの160馬力で回しております。
つや消しクリアをスプレーした後に黒と茶色の混色でフィルタリングしてあります。
支柱類は基本的にキット・パーツですが、垂直尾翼と水平尾翼の間の支柱は金属線に置き換えました。
実機にはコックピット前のみ風防があるようですがパーツが用意されてなかったでの省略しました。
左右のフロートをつなぐ支柱は作業中に折ってしまったので金属線に置き換えました。