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ハセガワ 1/72 ユンカース Ju188E

「Schnell Bomber」(高速爆撃機)として期待通りの成果を示していたユンカースJu88の次にドイツ航空省が示し た爆撃機は「B-bomber」(B爆撃機)と呼ばれ、さらに優れた双発爆撃機でした。 アラド社を始めとする4社がこれ に応じましたが、開発契約を獲得したのはユンカース社のEF73でした。 EF73は後にJu288と呼ばれ、最大速度 670km/h、3トンの爆弾を搭載して巡航速度580km/h、航続距離2,700kmと予定されていましたが、肝心のエンジン であるJumo222の遅れから、1941年の量産開始予定に間に合わず、1943年になることが判明しました。

一方ユンカース社では一体型キャビンを持つ試作機がBVシリーズとして開発されていました。 同シリーズの1機 は2トンの爆弾の爆弾を搭載してもなお最大速度530km/hという素晴らしい結果を出していましたが、Ju88の後継 機とは認められていませんでした。 しかしJu288の遅れにより既存のJu88を改修してJu288の補完とすることが 決まると、BMW801MG/2エンジンを搭載し、一体型キャビンを受け継いだJu88V44が作られ、1942年6月初飛行に 成功したので同機は公式にJu188の最初の原型機であるV1となりました。

Ju188は空冷式のBMW801系エンジンを搭載したE型が最初の量産型として製造され、1943年の4月から6月頃に配備 されたようです。 液冷式のJumo213系エンジンを搭載したA型も次の量産型として製造されました。 Ju188は夜間 爆撃作戦や対艦船攻撃などに使用され、総計1036機が製造されたと言われています。



製作の記録です。
Ju188E_Rot.jpg(282734 byte) 本来のプロペラシャフトに、それを延長するような形で0.55mmの針金を取り付けます。
エンジンの取付部に0.6mmの穴を開けて、この針金部分を通して、プラ棒のストッパーを接着します。
Ju188E_Cockpit.jpg(294825 byte) コクピットを組み立てました。 メーター類はモールドの上からデカールを貼ります。
少しデカールが固めで、かなり軟化剤を使いましたが完全には馴染ませられませんでした。
Ju188E_B4P.jpg(249940 byte) 主なコンポーネントの組立とサンディングが終わりました。
コンポーネント同士の合いは良さそうなので、バラバラのまま塗装を行います。
Ju188E_AFP.jpg(281560 byte) 上面はRLM76にRLM70の斑点迷彩です。RLM76はMr.カラーで、重ね塗りになるRLM70はタミヤアクリルを使いました。
下面は艶消し黒の指定ですが墨入れやデカールを考慮して艶有りを塗ってます。
Ju188E_Decal.jpg(118460 byte)
墨入れを行ったのでデカール貼りを始めました。 この機体の国籍マークは縁のみのタイプです。
余白のフィルム部分をなくすためには、そのまま貼って内側をトリミングする手も有るんですが、今回は内側の
寸法に合わせて切り出したテープを貼っておいて、デカールは台紙上でマーク部分のみを切り離しておいて貼ってます。


ここからは完成品です。
Ju188E_UFR.jpg(216405 byte) 1945年の第66爆撃航空団に所属していたJu188Eです。
Ju188E_UBL.jpg(219701 byte) 胴体上面中央のクリア部分の中には方向探知アンテナが仕込まれているようです。
Ju188E_P.jpg(165706 byte) BMW801MG-21(1,730馬力)×2基で回しております。Fw190と同様に絞ったカウリングに強制空冷ファン付きです。
Ju188E_RUF.jpg(166626 byte) 5名の乗員は全て機首のコクピットに詰め込まれていました。コミュニケーションは良くても、いかにも狭いです。
Ju188E_BRU.jpg(172778 byte) 斑点迷彩は綿棒とかも考えたんですが、結局細い筆で形を描くように塗りました。
Ju188E_LFS.jpg(117107 byte) 前方の機銃はMG151/20(20mm)、上部はDL131(13mm)、背部はMG131(13mm)、コクピット下部後方は
MG81Z(7.92mm2連装)です。 パイロット以外の4名には全て銃座が割り振られていたようです。
Ju188E_FDR.jpg(166325 byte) 爆弾は最大3,000kgまで搭載可能ですが、この機体では250kgと500kgが各2基の1,500kgのようです。

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