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VALOM 1/72 ブラックバーン Firebrand TF. Mk.II

ブラックバーン(Blackburn)・ファイアブランド(Firebrand:松明・火付け役の意)は当初は1939年3月の要求仕様 N.8/39に基づいたイギリス海軍のための複座の艦載戦闘機として開発が始まりましたが、1940年に要求仕様が N.11.40に変わって4丁の20mm機関砲を搭載した単座の戦闘機の開発がブラックバーン社に発注されました。 複座から単座への変更は、無線機器の発達で航法士は不要になると判断されたためでした。 この機体には当時 の最も強力なエンジンであるネピア・セイバーIII液冷24気筒(離昇出力=1694KW=2300馬力)エンジンが搭載さ れ、外翼部は胴体に沿って後方に折り畳まれるものでした。

最初のプロトタイプであるF Mk.Iは1942年2月27日に初飛行し、各種の試験に用いられましたが、同型は9機が生 産されたのみでした。 続いてのTF Mk.IIはソードフィッシュやアルバコア、バラクーダー等の雷撃機の後継と なる戦闘爆撃機として生産され、457mmの魚雷を搭載するために中央翼が390MM延長されました。 TF Mk.IIは1943 年3月31日に初飛行しましたが、同型が搭載していたネピア・セイバーIIIエンジンがホーカー・タイフーンに優先 的に搭載されたために12機が生産されたに留まりました。 ファイアブランドの大量生産はエンジンを空冷18気筒 のブリストル・セントーラスVIIに換装したMk.III以降となりましたが、各種の不具合に対策できたのは第二次世 界大戦終了間際の時期であり、戦場で活躍する機会は最早どこにも残されていませんでした。



製作の記録です。
FirebrandII_P_001.jpg(199000 byte) 主翼の部品は上下×左右中と6分割されてますが、接着のガイドになるものが何も有りません。
FirebrandII_P_002.jpg(275349 byte) そんな訳で、中翼と外翼はプラ棒を補強にして接着することにしました。
FirebrandII_P_003.jpg(267156 byte) 胴体と中翼の間には、大きな隙間ができますので、胴体側を削って摺り合わせます。
FirebrandII_P_004.jpg(223383 byte) 機体を組み立てて塗装しました。塗色の境界にデカールを貼りたくなかったのでラウンデルの場所は無塗装にしてます。 水平尾翼と垂直尾翼はイモ付けですので真鍮線で補強してあります。
FirebrandII_P_005.jpg(123629 byte)
キャノピーを切り出しましたが、少し切り込みすぎたところはプラ板と瞬着で補修しました。
FirebrandII_P_010.jpg(152487 byte)
キャノピーパーツは薄くてそのままでは接着し難いので、コクピットに補強のプラ材を仕込みます。
FirebrandII_P_006.jpg(291093 byte) 魚雷の後部は水平の安定版以外はエッチングでした。スクリュー軸は真鍮のロッドに置き換えてます。
FirebrandII_P_009.jpg(141210 byte)
尾輪のカバーもエッチングですがイモ付けする訳にいかないので、
外観には目をつむってエッチングパーツの余白を切り出して補強しました。


ここからは完成品です。
FirebrandII_UFR.jpg(185295 byte) 12機だけ生産されたTF Mk.II型です。
FirebrandII_UBL.jpg(156857 byte) 艶消し黒で墨入れとウエザリングし、デカール回りを中心に半光沢クリアでトップコートしています。
FirebrandII_PR.jpg(166648 byte) ネピア・セイバーIII液冷24気筒エンジンの2300馬力で回しております。
FirebrandII_LUF.jpg(171745 byte) 胴体と主翼の間には多少隙間が残ってしまいましたがシカトすることにしました。
FirebrandII_BUR.jpg(145366 byte) ボックスアートにも描いてなかったので空中線は張ってませんが、
さすがにこの時期はホイップアンテナで良かったんでしょうね。
FirebrandII_FRS.jpg(127744 byte) 魚雷の先端の赤は創作です。 主脚のカバーもエッチング製です。
FirebrandII_LFS.jpg(111190 byte) 主脚はもう少し前傾しているのが正しいのかも知れません。

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